性別や年齢による違い
生命維持をするために、必要最低限のエネルギー消費量を示す基礎代謝量。基礎代謝量が高いと脂肪が燃焼されやすく、太りにくい体を作ることができますが、この基礎代謝量には個人差があります。
まず性別により大きな違いがあります。
女性には妊娠、出産という特別な仕事がありますね。
この大切な仕事のために、男性よりも女性の方が基礎代謝量が低く、少ないエネルギーで生命維持をすることができます。
一般的な数値は、成人した男性は1日当たり約1200~1600kcal、女性では約1000kcal~1300kcalです。
年齢によっても大きな違いがあります。
20歳前の成長期が最も高く、平均値では男性が1日当たり1500kcal、女性では1200kcalになります。
成長期後は次第に減っていき、40才前後で、男性では1450kcal、女性は1150kcalになります。50才前後になるとさらに減少し、男性では1400kcal、女性は1100kcalにまで下がります。
食事量は変わっていないのに、年を重ねるごとに太りだした・・という人もいるかと思いますが、これは基礎代謝量の変化によるものです。
基礎代謝量が減ることにより、日常生活の中では少ないエネルギーしか必要としなくなります。その結果、若い時と同じだけの量を食べていると、どんどん体の中に蓄積されていってしまうというわけなのです。
カロリー摂取過多の状態にならないよう、摂取カロリーを調整したり、基礎代謝アップを心がけたりする必要があります。
季節や体格による違い
ダイエットを考えている人にとって、重要なポイントとなる基礎代謝ですが、基礎代謝は個人によって様々です。性別や年齢により大きな違いがありますが、その他にも、人種や生活環境、体格によっても違いがあります。
基礎代謝は、熱い時よりも、寒い時の方が高い傾向があります。
ですから、暖かい熱帯地方に住んでいる人は低く、極地の寒冷地に住んでいる人は高いというわけです。
また、日本では四季の変化がありますが、熱い夏よりも寒い冬の方が基礎代謝は高いのです。
熱い夏に夏バテをして食欲が落ちても、それほど体重は減っていなかったことってありませんか?一方、寒い冬になって食べる量が増えても、それほど体重は増えてないこともありますよね。これは、夏よりも寒い冬の方が基礎代謝が高いためです。
気温が低い所では、基礎代謝量は体温を維持するために上がります。
ダイエットを考えている人は、冬でも薄着を心がけた方が基礎代謝が上がることが期待できます。
体格による違いもあります。
日頃から運動をしていて筋肉の多い人は、寒い時に基礎代謝が働いてエネルギーを消費して体温を保とうとします。
それに対し、動くのが好きではなく筋肉が少ない人は、基礎代謝量が少ないために体に脂肪を蓄えることによって体温を保とうとします。
冬になると太りやすい、という人は、基礎代謝が少ない場合が多いのです。
体を動かしやすい秋に筋肉量を増やしておき、冬に備えて太りにくい体にしておきましょう。
体調による違い
安静にしている時に消費される基礎代謝量。私達の体で消費されるエネルギーの大半を占めている基礎代謝量は、人によって様々です。性別や年齢、体格、人種によっても違いますが、その他にも基礎代謝量に影響のあることがいくつかあります。
栄養状態によっても違いがあります。
栄養状態が悪い人は、たんぱく質の合成が低下するためにエネルギー消費が抑制されてしまうのです。食生活が偏っている人、無理なダイエットを続けている人、長期にわたる栄養不足、栄養失調症の人などは基礎代謝量が10%~30%低下していると言われています。痩せるためのダイエットも、無理をすると逆に痩せにくい体を作ってしまうというわけなのです。
風邪などのために発熱し、体温が高い時にも基礎代謝は高くなります。
体温が1℃上昇すると、基礎代謝は13%増加します。
基礎代謝を調節するのは甲状腺ホルモンですが、このホルモンの分泌が多くなるバセドウ病などでは、通常の2倍にもなることがあります。
女性の場合、月経により基礎代謝量が変化します。
月経中は最低値になり、その後、次第に増加していき、月経が始まる2、3日前には基礎代謝量は最高になります。
ダイエットを考えている女性は、基礎代謝が高い月経が始まる直前がポイントです。
この時期に活動エネルギーを増やせば、より効果的にダイエットができるというわけですね。
妊娠によっても基礎代謝量は変化します。
妊娠4ヶ月目までは変化は見られませんが、胎児が大きくなるにつれて増加して、妊娠後期には、約20%増加します。